法律の専門家から見て

こんにちは。弁護士のはんなこと白木麗弥です。

 

今回は痛ましい事件について少しお話をしようと思います。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20160805-00000029-ann-soci

 

皆さんすでにご存知の方も多いかもしれませんが、告白した相手から不本意なアウティングをされたことを苦に自殺してしまったという事件です。

すでに損害賠償請求訴訟が提起されているとのことで私はニュースを通じての事実しか知らない中でコメントをせざるを得ません。

 

でも、自分がLGBTであるということを周りの人に言えるかどうかはとてもナイーブな問題です。絶対誰にも内緒にしたいという人もいれば、身近な人には話すという人も、オープンにしているという人もいるでしょう。しかし、それは自分で決めるべきことであって、他の人が決めることではありません。ロースクール生の間の出来事だったということで、私としては法律の知識だけではなく、このようなナイーブな問題に対して、法律問題を解決する法曹がどういうことに配慮すべきかを法律家を目指す者として学んで欲しかったと思うのです。また、周囲の人が「そういうことを勝手に公にするな」と声をあげていたら、命を絶つほど追い詰められることもなかったのかもしれないと思うと残念です。

 

テレビの世界ではタレントがカミングアウトしている場合もあります。しかし、それはその方々がいろんなことを考えた上で決断した上でしたことだということをストレートの人は特に読み損ないがちになります。弁護士は家族にも親友にも話せない悩みを共有する職業です。そして、周りの空気を壊してでも「よくないことはよくない」と声をあげる必要のある職業でもあります。

 

だからこそ、そのデリカシーが必要不可欠なのです。

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